2014年8月25日月曜日

9月の演奏会のご案内 ♪

ブルージュ国際コンクールから戻り、あっという間に2週間が経ちました!
チェロで参加していた友人は見事入賞を果たし、私たち伴奏組みも本当にうれしい限りです。10日間の長いようで短かった充実の時間、音楽だけに集中した夢のような日々でした。彼の無伴奏バッハには感動で涙を流し、本当に忘れられない経験になりました。音楽やっててよかったなと心から思う場面がたくさんありました。

さて、今日は来月の帰国公演のお知らせです。
ヴィオラ・ダ・ガンバ奏者の品川聖さんとデュオリサイタルで、バッハのガンバとチェンバロのためのソナタ全3曲、そしてチェンバロソロで「最愛の兄の旅立ちに寄せるカプリッチョ」をお届けします。

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~品川聖&松岡友子 デュオリサイタル~
 
東京公演 9月18日(木) 19時開演 近江楽堂
千葉公演 9月20日(土) 14時開演 かまがや木楽の家 (鎌ヶ谷市)

チェンバロソロは、今回初めての曲を選んでみました。今までバッハの作品ではパルティータや組曲を演奏することが多かったですが、少し違ったものを弾いてみたいという思いと、今回のプログラムとのバランスを考え、バッハではとても珍しい表題付きのカプリッチョを演奏します。ストーリーがありとても興味深い作品です。どうぞお楽しみに!

私にとってはじめてのオールバッハプログラム。なかなか弾き応えがあります。一人練習しながら音楽に熱くなっております!皆さまぜひ聴きにいらしてください。

詳細は私のウェブサイトからもご覧になれます。
チケットご入用の方、千葉公演ご予約は、私までご一報ください。
みなさまのご来場お待ちしております♪


2014年8月1日金曜日

ブルージュに来ています

一次予選会場の市庁舎

31日から開催されているブルージュ国際コンクールに来ています。今回は、チェロで参加の友人の伴奏をしています。何度来ても本当にうっとり美しい町です。

4日間の1次予選では、初日の一番最後に演奏しました。今日からさっそくセミファイナルの準備をしていますが、あいにく風邪でダウン。午前中の練習の後お昼を食べてからは、部屋に帰って寝込んでおりました(泣)いやはや、こんなときに引かなくてもいいのに・・・でもしょうがないです。セミファイナルまであとまだ4日あるので、それまでには絶対に回復します!

市庁舎内
楽器によって課題曲は異なりますが、マレの編曲作品は共通のようです。私たちはその他に、LanzettiとCorretteのソナタを演奏しました。一人20分です。昔チェンバロ部門に参加したときに立った懐かしい場所ですが、伴奏だとやはりかなり緊張度は違い、支え役としてベストを尽くしました。 ちなみに通奏低音豪華版で、さらにヴィオラ・ダ・ガンバも入って3人で演奏しています!

贅沢な練習会場の音楽院

お食事も満喫♪




音楽院とコンクール会場、宿泊場所をぐるぐると毎日2往復ほど、よく歩いています。石畳に慣れていないので、最初の2日は筋肉痛になりました。時間帯と進行方向によって景色が変わって、本当に美しく飽きないです。


2014年7月25日金曜日

La Sénia カタルーニャ最南端へ

Sant Bartomeu, La Sénia

前回の投稿が4月だったとは、我ながらびっくりしました。
大きく開いてしまいましたが、翌日に弾くものの心配をして過ごす日々の連続で、本当に余裕がありませんでした。2回体調を崩し、自分の心身の管理が行き届かず、歯がゆい思いもしましたが、今は元気が戻ってきました。

これだけ開いてしまうと、何から書いたらいいのか迷いますが、とりあえず、先週末の演奏会のことを書きます。

電車も通っていない人口6千人のLa Séniaという村の教会で、ソプラノとガンバのアンサンブルで、私はオルガンを弾きました。写真は撮り損ねましたが、モンセラット修道院にあるオルガンと同じ製作者によるオルガンがあり、美しい姿、音色、タッチでした。

バルセロナから海に沿って1時間半ほど南下したところは、カタルーニャの最南端でした。ちょうどバルセロナとバレンシアの真ん中で、どちらも約170キロと道路標識がありました。

移動手段を考えたり電車を調べたり、ホテル探しであくせくしてしまいましたが、プログラムはすでに何度か演奏しているので、現地に着いて音だしをしたら、あっという間に本番は無事に終わりました。

次はあくせくする前に、まず人に聞くことにします。助けを求めることを、もう少し上手くなりたいと思う今日この頃です。


2014年4月8日火曜日

コレペティのつぶやき

今日もなかなか密な一日でした。
4時間の間に15分あった唯一の休憩は、白熱したレッスンであっけなく消えました。

というわけで、ほぼぶっ続けで4時間。
本日のメニューは、

Nicolas de Krufft: ピアノとホルンのためのソナタ全楽章(ナチュラルホルンのレッスン)
Benedetto Ferrari: 声楽曲1曲(声楽のレッスン)
Jacchini: チェロと通奏低音のためのソナタ2曲(リハーサル)

そしてヴァイオリン科の発表会、生徒2名
Bomporti: Inventione IV
Veracini: Sonata XII
C.Ph.E. Bach: ガンバと通奏低音のためのソナタ(伴奏者によるおまけ!)
Biber: プレリュードそしてアリアと変奏

ホルンソナタはレッスンが面白くて音楽に没頭してしまい、時間を確認しなかったのはこの私であります。でも、休憩よりあのレッスンのほうが絶対に良かった!いつも家から持っていく500mlのお水マイボトルを、水が切れていたため持って行かなかったのもいけなかった。必要だったら学校で買おうと思っていても、このスケジュールではよほど意識しないと買いにいけない・・・

フォルテピアノの部屋は今日はとても暑くて、1時間半のレッスンでヘトヘトに。ヴァイオリンの発表会はほぼ10分遅れで部屋に到着。その前にいろんな時代、異なる楽器で3時間弾いた直後で、思わぬミスも。トホホでありました。

スケジュールの組み方や休みの確保など、まだまだ改善の余地が多いにあります。それでもなんとか病欠することもなく、無事あっという間に2ヶ月が終わりました。

今日はまだ6時間とか7時間でなかったから、帰宅してからは、週末に迫っている演奏会のための練習をするはずでしたが、気力と体力がなく諦めました。右手首がうっすら痛いのも気になります。これらのバランスをどうとるかも大きな課題です。

明日はまた新しい1日。今夜はゆっくり休んで・・・といいたいところですが、洗濯物を干して、食器を洗って、コレペティのスケジュール更新(今日決まったことや変更事項を公共のPCカレンダーに記入)をしてから休みます。できる範囲でいろいろ家事をしてくれる夫(最近、手伝ってもらうという考え方と概念をやめました)は、連日21時ー24時でマーラーの交響曲8番のリハーサルで不在なのです。なんだかんだ愚痴っても、こうしてお互い素晴らしい音楽にかかわっていられるのは、幸せなことだと思います。

来週からこちらは1週間のパスクアの春休みです。サハラの砂と大雨の去った後は、晴天が続いています。新緑がまぶしくなってきました。



2014年4月1日火曜日

ヘルマン・バウマン♪ホルンマスタークラス

昨日今日と2日間、Esmucでホルン奏者へルマン・バウマン氏のマスタークラスがありました。曲を一緒に準備していたナチュラルホルンの青年が、世界的歴史的ホルン奏者だよと熱く語るので、無知な私もそれなりこれはすごい人が来るんだ!と思って、どきどきわくわくしながら参加してきました。

この1ヶ月ほど、時間を見つけては練習していたNicolas de Krufft のホルンとピアノのためのソナタ(1812)。原題は、「ホルン又はチェロのオブリガート伴奏付きフォルテピアノのためのソナタ」ですから、あくまでピアノのためのソナタであり、ピアニストだった作曲家が書いたというのが良く分かります。

というわけで、3楽章からなる20分の楽しくて美しく素晴らしい作品を、時には日曜日に学校へ行って練習したり、それはそれは必死でした。こういうのは、本来フォルテピアノ科の生徒がじっくり先生と勉強してリハーサルを重ねて準備する方が、私が仕事の一部として限られた時間であくせくして準備するより確実に実り多く生徒のためになると思うのですが、こちらも頼まれれば断れない立場でもあり・・・

でも、とても実り多い経験になりました。最後は諦め半分、無理なことは無理だと思い、間違いを恐れるより、音楽を楽しもうという気持ちで取り組みました。

人前でこんなに音を飛ばしまくったのは始めての経験でしたが、もうしょうがない。これが私の限界だったし、風邪気味で薬を飲みながらよく頑張った!(笑)しかも、いつも練習していた作品に合ったフォルテピアノではなく、1700年代末のフォルテピアノが会場に用意されていたので、鍵盤は足りないわ、必要なペダルも揃っていないという悪条件が重なりました。それを前日に知ったので、直前の1時間は、わざとワルターモデルで練習して、高音が足りないのに慣れておきました。こんなの本当にあり得ないけれど。

あー本当に終わってよかった。80歳に近い白髪のバウマン氏のクラスはエネルギーに満ち溢れて素晴らしかったし、いかに歌うかということをたくさん言っていました。レッスンはほどんどメロディーを歌っていました。全部の音をちゃんと弾けなかったのは悔しいけれど、アンサンブルとして素敵な瞬間がたくさんあったし、こうしてまた新しい音楽に出会えて、心躍る経験ができたので、良しとします。

これでようやく来週末の演奏会の準備にもう少し集中できそうです。

最後の記念写真の後マエストロにプレゼントがありました

2014年3月19日水曜日

チェック柄の音符!!



今日は生まれて初めて、チェック柄の音符に出会いました!
18世紀のバルセロナ出身の作曲家Rabazaのカンタータが集められた手校譜です。

最近、スペインの18世紀初頭のSebastián Durón、José de Torresといった作曲家の声楽作品を弾いているのですが、どれも初めての作曲家で面白い!!ミラノで昔、ボリビアのバロック時代のキリスト生誕にちなんだ声楽曲を演奏したときのことを思い出しました。

独特のリズムや和声進行がすごく似ているのです!
イタリアとも全く異なる世界で、この非常にコミカルなところは、イタリアに勝るかもと思いました。

音楽におけるスペイン語は、イタリアでオルティスやアラホの本をなんとなく読んでみた時に目にしたくらいで、いくらイタリア語と似ているとはいっても、やはり理解するには程遠いものでした。それが今、毎日生活で使っている言語となり、カンタータやサルスエラに乗って聞こえてくると、ぐっと迫ってくる距離が全然違って、とてもワクワクします。

スペイン人の歌の先生が歌詞を喋るのを聞いているだけで、それはそれはすごかったです。
これもみな、イベリアバロック音楽をテーマに、卒業論文と演奏会を準備している生徒さんのおかげです。出会いに感謝です。

2014年3月16日日曜日

ピアノレッスン:うれしかったこと!


毎週金曜日のピアノレッスン。生徒はみなカタラン語を第1言語としますが、外国人の私にもだんだん慣れてきたようです。

特に子供たちとの関係は大人より難しく、今になってもまだ1度も笑顔を見せたことのなかった11歳の女の子のことが心配でした。ピアノの上達もゆっくりで、レッスンはどうしても真面目で重い空気になりがちで、他の先生には、ピアノ以外のことで彼女が興味をもてるような、ちょっとした会話ができるといいねとアドヴァイスをもらっていました。

でも、こちらから話しかけてもそっけない返事で、顔の表情も変わらず、内気で口数の少ない子で、どうしたら会話ができるかなぁと思っていたところ、去る金曜日にうれしいことがありました。

レッスン前に、左手にたくさんしていたブレスレットをはずしていたときに、これはいいチャンスかもしれないと思って、「きれいだねぇ、それ自分で作ったの?」と声をかけたら、「はい、この市場で買ったの以外は」と答えてくれて、さらに私がよく見て、一つ見覚えのあるのがあったので、それについて少し話していると、「よかったら一つ作ります」と言ってくれて、すごくうれしかったです。もちろん、喜んでお願いしました。

それは、いろんな色の輪ゴムを編んで作ったもので、すごい時間がかかるのかと思ったら、彼女曰く10分くらいでできるとのこと。実は少し前に、私の友達がそのようなブレスレットを同じく彼女のリコーダーの生徒からもらっていて、その写真を見ていたのです。今、子供たちの間で流行っているそうです。

おかげで、そんな話題に入れて、レッスンが終わってまたそれらを着けながら、ふっと思いついたように「何色が好きですか?」と聞かれたので、「うーん、私に合いそうと思うので任せるよ」と言うと、なんだかうれしそうに「OK」と言ってました。

私のが出来たら、その友達に話すよって言ったら、初めて笑ってくれました。本当にうれしかったです。気のせいか、レッスンの雰囲気も少し変わって、その子のことを少し知ることができました。レッスンを真面目にするのは大切だけど、こうして人間関係を上手に築いていくことも、すごく大切だなぁと思いました。

来週はもう少し練習してきてくれることを祈りつつ・・・(笑)


2014年3月11日火曜日

黙祷集会


今朝6時46分、バルセロナの海辺で黙祷集会がありました。
1分間、いろいろな思いや映像などがよみがえりました。

昨夜のうちに、私と夫の分と一つずつ用意しておいたろうそくを、出がけにうっかり持ち忘れたのが悔やまれますが、参加できたのでよかったです。

7時15分ごろには日が昇り、空の色が変わっていくのがきれいでした。

7時50分ごろ
今日も一日穏やかに過ごせますように。