2015年3月13日金曜日

コンクールで思ったこと

今回の伴奏の仕事は一次予選までとなったので、予定を早めて昨夜バルセロナに戻りました。

私の個人的な感想ですが。。。

一次予選で難しいと思ったのは、コンクール会場でのリハーサルが一切なかったことです。響きの感じは他の人の演奏を聞いて、なんとなく想像はしていました。が、出番直前のリハーサル室がすごくよく響く部屋だったので、そのギャップが大きく、会場はすごく乾いた音響に感じました。だからといって、直前に全く音出ししないで演奏するわけにもいかないので、しょうがなかったですが、ちょっと怖い経験でした。

セミファイナルには73人の出場者のうち25人が選ばれました。
1日目に9人の演奏を聞いて、その中で際立っていた人の年齢の低さと、レベルの高さが印象的でした。十分なテクニックに加え、アイデアや音楽の濃さ、華やかな装飾、パフォーマンスの存在感など、個性が強かったです。昨年のブルージュよりも全体的にレベルが高かったように思います。

ファイナルは明日、8人が演奏します。
楽器は、リコーダー3、トラヴェルソ2、ヴァイオリン1、ヴィオラ・ダ・ガンバ1、オーボエ1。
国籍は、ドイツ3、イタリア2、フランス1、ベルギー1、オーストリア1。

皆だいたい30代前後ですが、うち3人は20歳から23歳です。

エネルギーと魂を注いで一緒に準備してきたので、一次予選で終わってしまったのは自分のことのように悔しく、審査結果を消化するまでに少し時間がかかりました。本人の気持ちを思うとなおさら辛かったです。でも若い奏者の才能あふれる演奏に触れ、よい刺激を受けました。またテレマンの生誕地マグデブルグを訪れ、一瞬ですがベルリンの雰囲気も感じることができました。ベルリンにはまたゆっくり行ってみたいと思います。

そして、この経験(数ヶ月前からのリハーサルと5日間の共同生活)を通して育まれた友情は、私にとって一番のプレゼントとなりました。

エルベ川



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