2008年6月14日土曜日

<イタリア便り4> パレルモの喧騒

Tomokoはパレルモに行ったことある?とこれまでに何度イタリア人に 聞かれたことか・・・そしてこの噂に聞くシチリア島の美しい街をついに見てきました。

訪問の一番の理由は、今月8日にあったF.コルティとのチェンバロ ドゥオ コンサートでしたが、演奏会当日お昼の飛行機でミラノを出発、飛行機は30分遅れ、空港から市内まではバスで50分、演奏会場のキアラモンテ宮殿に着いたのは、夕方5時でした。お昼も食べずに、すぐに2台の位置決めに入り、結局一番良いとなった、お互いに向かい合う形で1時間ほどリハーサル、パニーノをほおばってから、ソロの現代曲をどちらの楽器で弾くかを決めたのち、少し楽器を試奏しているうちに、調律の人が20時ごろ来て、それからは楽譜を整頓したり、着替え、お化粧などして、あっという間に開演の21時15分になりました。

プログラムは、前半と後半どちらも2曲のドゥオの間に現代曲のソロを挟むという形で、ドゥオではその場その場で臨機応変に、お互いの会話をドキドキしながら楽しむことができました。

アラブ・ノルマンの文化が混ざった美しい教会などで有名なパレルモは、そぞろ歩きも楽しいのですが、どこでもすごい量の車とバイクがごちゃごちゃと灼熱の太陽の下を走っていて、まるでここはカトマンズ(ネパール)?と思うような光景でした。その騒音は、今でも耳に残っています。また、美しい教会や宮殿の中、回廊、海辺など、喧騒から一瞬離れた空間は、鳥のさえずり、風、静かな波、木の葉の揺れる音に囲まれ、別世界でした。

さらさらと透き通る水が揺れる海辺では、その自然の静けさに、また次の音楽のために体が充電されるような気がしました。

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