2012年6月30日土曜日

夏至のお祭り「サン・ジョアン」


突然に頼まれたコンクールの伴奏(ベートーヴェンのピアノとチェロのためのソナタは伴奏じゃなく、これが一番大変なのですが)の仕事で、譜読みと練習で大焦りの今日この頃ですが、7月になってしまう前に先週末のお祭りのことを書いておきます。

先週の土曜日23日の夜は、カタルーニャで盛大に行われる夏至のお祭りがありました。
その日は昼間からいたるところで爆竹の音が聞こえ、夜には街中で花火が上がり、私たちは夕食のあと近くのビーチに行って、夜中の1時ごろまで1時間半ほど美しい花火を満喫しました。

バルセロナの海岸沿いの方々で上がっていたので、見るのも忙しいくらい華やかで、延々と続いていました。



まだまだ見ていたい気持ちの中、それでもかなり体が冷えてしまったので引き上げました。家に帰ってからも外は花火や何かの爆発音が続き、明け方までなかなか眠れない夏至の夜でした(笑)Nit del foc (火の夜)という、まさしく名前どおり!

夕方から街の中心部から火を持った行列が出発して、市内の各地へ持っていかれると聞いていたのですが、私たちの住むポブレノウにもやってきました。

 
ちょうど夕食をとっていた外のテラス席の横を通過!かなりブレてますが、雰囲気は伝わるかな。リズミカルな音楽と火の行列でした。そして皆の真似をして夫も花火を購入、夜ビーチに持っていって噴水のような花火をふたつ楽しみました。

2012年6月3日日曜日

週末は・・・

今日の日曜日はうちでのんびりしています。
ブログを書いたり、撮った写真の整理をしたり。これってすごいリラックスになります。

昨日は12時からトラヴェルソの友達の卒演があり、C.P.E.バッハのトリオを弾いてきたので、朝からバタバタ。この時代にぴったりのフォルテピアノで演奏。ハンマーに革が付いていないので、チェンバロとピアノの中間のような独特の音色が、とても興味深かったです。 C.P.E.のソナタなんかをこの楽器で弾いたらそれはそれは素敵だろうなぁと思いました。いつか楽譜を持って部屋に忍び込んでみようかしら(笑)





ヴェネツィアから戻ってすぐにスペイン語の試験があり、昨日のためのリハーサルやM.アンタイのレッスンなどが重なって、何を隠そうかなりバテバテ状態であります。

昨夜は友人を呼んで夕食。夫が久しぶりに腕を振るい、彼の得意料理メランザーネ・アッラ・パルミジャーノを作ってくれました。私は付け合せのブロッコリーを茹でたり、ブルスケッタ用のトマトソースを作ったくらい。最近、任せるときは思い切って任せて、台所から出ているくらいの方がスムーズに行くことを学び(笑)、実行中です。


 

こちらは前菜。さりげなくハムを一枚ずつふんわりとカッコよくお皿にのせていくなどは、私には真似できません。やっぱりこれは文化でしょうね~ 夫の希望で、ブロッコリー用に「味噌マヨ」ソースを作ったのですが、これは初めて試した友達(ちなみにアメリカ人とポルトガル人)からも大好評でした。このソースは母がいつも作っていたもので、昔八百屋さんから子供が美味しく野菜を食べられるよ、と教えてもらったとか。味噌とマヨネーズ1:3に砂糖も加えるので、確かに甘くて美味しいのです。

メインの前に前菜でかなりお腹一杯でしたが、久しぶりに夫の手料理を満喫、その後は家の目の前の広場に出て4人で30分ほどフリスビーで腹ごなしをしてから、ちゃんとデザートまでいただきました! 

さて、今週はスペイン語の会話と作文の試験が残っているので、頑張りますぞ。


2012年6月2日土曜日

ヴェネツィアの5日間

夕暮れ時のサン・ジョルジョ島
先週の木曜日、朝に受け取った一通のメールが発端で、突然ヴェネツィアに行くことになりました。今日の午後3時の飛行機でヴェネツィアに来られるか?という内容にはさすがに驚きましたが、その後のやり取りで、予定していた通奏低音奏者が急に来られなくなったことや、サン・ジョルジョ島のチーニ財団で行われているフランスバロック音楽のセミナーでの伴奏と演奏会という大変魅力的な仕事であることを知り、二つ返事で引き受けました。

何件か入っていた他の予定を丁寧にキャンセルして、時計とにらめっこしながら荷造りと、バンバン送られてくる楽譜の印刷を時間ぎりぎりまでして、空港へ向かいました。アメリカ出張中で翌日戻る予定だった夫には、これからヴェネツィアに行って火曜日に戻るとメールをして!

ヴェネツィアに飛行機で入るのは初めてで、空港から市内までの1時間15分の船の旅は長かったけれど、晴天のもと潮風に吹かれながら気持ちよかったです。

セミナーの会場
毎朝9時から楽器の調律をはじめ、声楽の奨学生2人とヴェルサイユ・バロック音楽研究所の少年少女合唱団の4人の子供たち、ヴェネツィアの合唱団の子供2人とともに、ぐるぐると順番に私たちは夜の7時まで演奏しているという実に密な5日間でしたが、ヴェルサイユの子供たちの歌声の美しかったこと!忘れられない経験になりました。


パッラーディオによる美しい宮殿と中庭


演奏会場となった階段

28日の演奏会は、中庭に面した美しい階段が舞台となり、クレランボー、シャルパンティエ、カンプラなどの作品を演奏しました。

ヴェルサイユの子供たちと、夕食のレストランで
彼らの美しい声は本当に素晴らしく、完璧な音程と大人顔負けの音楽表現に脱帽。聞いてみたら、週末と水曜を除く週4日間、一日4時間の練習をしているそうです。喉を冷やさないようにスカーフや上着の着用、必要以上に起立した状態でいない、など細やかなケアのもと、完全にプロフェッショナルな声楽家たちでした!まんまりかわいいので、一緒に撮ってもらった記念の一枚。

言葉は主にフランス語と英語で、その他話す相手によってイタリア語やスペイン語、そしてドイツ語も飛び交うという、頭が壊れるかと思うくらい刺激的な日々でした。フランスバロックにどっぷり浸かった4日間、素晴らしい仲間と先生方と共に、貴重な経験となりました。

おまけ:お手洗いに入った瞬間の景色、あまりの驚きに撮ってしまいました!