今回の3週間のイタリア滞在では、久しぶりにクラヴィコードを弾き込んでいます。
イタリアに来たときにも練習できるように、クラヴィコードはピアチェンツァに置かせてもらっていますが、この楽器の難しさには、弾くたびに驚かされます!
もちろん、毎日触っていない、ということもありますが、それにしても、こんなに素直に反応する楽器は怖いくらいです(笑) 鍵盤はとても軽く、それを指で叩くことによって、金属でできたタンジェントが持ち上がり直接弦に当たって音が出るので、上手く当てないと良い音が出ません。
そればかりか、上手く当てないと音が出なかったり、低音域ではビリビリっとした音になってしまったり・・・ また当てた後の保ち方も重要です。チェンバロは、弦をはじく瞬間以外は弦とプレクトラムの接触はありませんが、クラヴィコードはタンジェントが当たって音が出た後も、指を鍵盤から離さない限り、タンジェントはずっと弦に触れたままなのです。
指のばらつきが嫌というほど分かります。でも、弾いているうちに、それを自然に修正しようとするので、とても役に立ちます。チェンバロのように、とりあえず鍵盤を押せば音が出る、というわけには行かないので、なかなかシビアです。
バッハの息子のエマヌエルが、「クラヴィコードが上手に弾ける人は、どんな鍵盤楽器も上手く弾ける」と言っていますが、本当に心底納得です。弾くたびに、チェンバロの10倍は難しいとマジで思います(笑)
美的だなぁ、クラヴィコード!
返信削除聴きたいな~
いい練習になっていますね。