2012年6月2日土曜日

ヴェネツィアの5日間

夕暮れ時のサン・ジョルジョ島
先週の木曜日、朝に受け取った一通のメールが発端で、突然ヴェネツィアに行くことになりました。今日の午後3時の飛行機でヴェネツィアに来られるか?という内容にはさすがに驚きましたが、その後のやり取りで、予定していた通奏低音奏者が急に来られなくなったことや、サン・ジョルジョ島のチーニ財団で行われているフランスバロック音楽のセミナーでの伴奏と演奏会という大変魅力的な仕事であることを知り、二つ返事で引き受けました。

何件か入っていた他の予定を丁寧にキャンセルして、時計とにらめっこしながら荷造りと、バンバン送られてくる楽譜の印刷を時間ぎりぎりまでして、空港へ向かいました。アメリカ出張中で翌日戻る予定だった夫には、これからヴェネツィアに行って火曜日に戻るとメールをして!

ヴェネツィアに飛行機で入るのは初めてで、空港から市内までの1時間15分の船の旅は長かったけれど、晴天のもと潮風に吹かれながら気持ちよかったです。

セミナーの会場
毎朝9時から楽器の調律をはじめ、声楽の奨学生2人とヴェルサイユ・バロック音楽研究所の少年少女合唱団の4人の子供たち、ヴェネツィアの合唱団の子供2人とともに、ぐるぐると順番に私たちは夜の7時まで演奏しているという実に密な5日間でしたが、ヴェルサイユの子供たちの歌声の美しかったこと!忘れられない経験になりました。


パッラーディオによる美しい宮殿と中庭


演奏会場となった階段

28日の演奏会は、中庭に面した美しい階段が舞台となり、クレランボー、シャルパンティエ、カンプラなどの作品を演奏しました。

ヴェルサイユの子供たちと、夕食のレストランで
彼らの美しい声は本当に素晴らしく、完璧な音程と大人顔負けの音楽表現に脱帽。聞いてみたら、週末と水曜を除く週4日間、一日4時間の練習をしているそうです。喉を冷やさないようにスカーフや上着の着用、必要以上に起立した状態でいない、など細やかなケアのもと、完全にプロフェッショナルな声楽家たちでした!まんまりかわいいので、一緒に撮ってもらった記念の一枚。

言葉は主にフランス語と英語で、その他話す相手によってイタリア語やスペイン語、そしてドイツ語も飛び交うという、頭が壊れるかと思うくらい刺激的な日々でした。フランスバロックにどっぷり浸かった4日間、素晴らしい仲間と先生方と共に、貴重な経験となりました。

おまけ:お手洗いに入った瞬間の景色、あまりの驚きに撮ってしまいました!

2 件のコメント:

  1. 水の都にもお庭があるのね!
    お城に泊まったのかな?

    夢のような場所で、天使の歌声と共に5日間!!
    すごい経験でしたね。

    で、声の為に過度に立ってるのは喉に悪いの?
    疲れないように、ってのは想像つくけれど・・

    突然のベネツィアお疲れ様でした。
    あっちこっち、ほんとね!

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    1. ヴェルサイユの子供たちは、続けて立っている時間に制限があるみたいですよ!確かに、子供に一日4時間の練習をさせるには、細かい決まりがないととても持たないだろうなぁと想像しますが、詳しくは分かりません。
      それにしても素晴らしかったなぁ~

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