私はいろんな人に知り合うのが好きです。
それは自分がしたことのない経験を、その人を通じて疑似体験できるからだと思う。本を読んだり映画を観る楽しさに似ている。
昨日は、バルセロナ・アジア合唱団の仲間が出品している展覧会のオープニングに行ってきました。場所は、Biocenterという有機栽培の食材を使ったヴェジタリアンのレストランで、私も日本から来た家族や夫のお母さんと行ったことがあり、懐かしかったです。
そこに集まった合唱団の友達とのおしゃべりが面白かったので、少し紹介します。
プエルトリコ人のNさん。
富山の高校で1年間、ALTアシスタントとして英語を教えていた経験があり、片言だけどすごくきれいな発音の日本語でびっくり。スペイン語の会話の中で時々出てくるネイティブのような美しい英語を聞いて、耳が良いんだと納得。ALTは基本、ネイティブの人が対象だけど、抜群の発音の良さと、順応能力の高さが面接で評価されて、通ったようです。プエルトリコは米国の支配下にあり、みんな米国のパスポートを持っているから、スペイン語のネイティブとしてスペイン語を教えることはできなかったとのこと。
彼女のお母さんはヴェジタリアンで、小さいころから普通にワカメとか豆腐を食べていたと聞いて、これまたたまげました。だから、日本の食事も違和感が無いどころか大好きで、昨日はお鍋が食べたいと言っておりました(笑)最近でこそ、欧米では豆腐とかブームというか、ベジタリアンをはじめ広まりつつあるけど、その当時(20年くらい前)、プエルトリコで子供がワカメだ豆腐を食べていたというのは想像が難しい・・・
イラン人の父とカタルーニャ出身のスペイン人母をもつZさん。
フィレンツェ生まれで、8歳までイタリアで育つ。その後高校までバルセロナのイタリア人学校で教育を受けて、大学はバルセロナの大学で学ぶ。家ではペルシャ語とスペイン語、学校はイタリア語という3ヶ国語で育って、今は料理好きな心理学者として精神病の患者さんを料理教室に招いて、日常生活に必要なこと(時間を守る、指示されたことをするなど)の訓練をしているそうです。
3カ国語以上の多言語で育った人は、自分の子供たちも似た環境で育つと思うので、とても興味があります。幸い、彼女はそれで問題を感じたことはなく、プラスの効果だけだったと話してくれました。それにしてもすごく笑い上戸で素敵な人で、どうも私の笑いのつぼが刺激されたらしく、彼女に何か質問されただけで、しまいには目が合っただけで笑い出してしまうという、なんとも楽しい夜でした。
またお友達が増えて、異文化交流もできて、素敵なひとときでした。
さらに、昨日の5人の女性のグループの中の2人は、少し前までカップルだったと聞いて、さらに刺激が高まったのでした。現代バルセロナを生きているなぁと実感しました。
昨日はEsmucで、バロックヴァイオリンを教えるアルゼンチン人のマンフレードのクラスで友達の伴奏をした後、フォルテピアノを練習してそのまま出かけたので、カメラ不携帯で写真が無いのが残念です。
今、目の前の広場が人で埋め尽くされて、すごいことになっているので、その写真を貼ります。こちらは復活祭の休みが始まっているので、舞台が設置されて、いろいろな催し物があるようです。今は神父さんのような格好をした人と子供たちが歌を歌っています。人々が手にしている木の枝は何だろう・・・きっと何か意味があるのでしょうね。
友子さん、いつも興味深い記事をありがとうございます。楽しく読ませていただいています!今回も丁寧な文章で、まるで自分もその方と友達になったような気持でした(^^)
返信削除私は海外で暮した経験はなく、旅先で出会うことだけなのですが「違うこと」って基本楽しいなあと思います。せめて旅行だけでもたくさんしたいものだと常々思います。
さて、上の写真で皆が手にしている木の枝について…もし、地域独自のお祭りであれば見当はずれなのですが、今週は受難週ということで、キリストのエルサレム入城の時に民衆が棕櫚(しゅろという木)の枝をふりかざし、「Hossanna!!」と叫びながら歓迎したという記述が新約聖書にありますので、何かそれに関係しているのではないか、と思いました。
でも、まったく関係ないかもしれません(^^;)
長々失礼しました!
よこよこ様
削除更新も気の向くままのゆっくりブログにお付き合いいただき、ありがとうございます。初めて、知らない方からコメントをいただき、感激しております!「違う」ことを楽しいと思える・・・素敵です!
木の枝についても興味深いコメントをありがとうございます!今日広場に集まっていた人たちは、緑の葉がついた小さな木の枝と、2メートルを越すような長い肌色のヒョロ~っとしたものの2種類を持っていました。私も夫も宗教には詳しくないのですが、バルセロナの人たちがこの時期に行う、キリスト教にまつわる風習だろうと想像します。まとまりの悪いお返事になってしまいましたが、これからもどうぞよろしくお願いいたします!